2012年5月6日日曜日

将棋では先手と後手のどちらが有利ですか。

将棋では先手と後手のどちらが有利ですか。

囲碁では先手が有利なので現在はよく「コミ6目半」を採用してます。

しかし、将棋は長年先手の方が少し有利といわれていたのに何もハンディがないです。そして昨年度はついに後手の勝率が5割を超えました。

もしかすると、将棋は先手・後手による有利不利はないのでしょうか。

オセロは後手有利だったと思います。連珠は先手有利なため「先手のみの禁じ手」があります。







平成21年3月30日毎日JPからの引用です。



将棋の2008年度の公式戦は、後手番が勝ち越した。日本将棋連盟が196

7年度に統計を取り始めて以来、初めてのケース。主導権を取りやすい先手番

が少し有利という状況が40年余り続いてきたが、この1年は逆の結果が出た。



08年度の公式戦は30日までに2339局あり、後手番の1175勝1164敗

(勝率5割2厘)。31日には1局しかなく、勝ち越しが確定した。これまで後手

番の勝率は68年度の4割9分5厘が最高、04年度の4割4分6厘が最低だ

った。



羽生善治名人は「角道を止めないゴキゲン中飛車など、近年は後手番の作

戦の幅が広がった。棋士が序盤で工夫を重ねてきたことが勝率アップにつながっ

たのでは」と話している。



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これまで先手有利という通説に対し、大きな風穴を開けた事は、プロ棋士の努

力の賜物ですね。定跡書のほとんどが先手専門であるため、後手に対し苦手

意識を持つ方も多かったのですが、ゴキゲン中飛車の出現により、居飛車党の

方でも「後手ならゴキゲン中飛車」という方が増えました。



これからの定跡書は後手で必勝出来るような戦法書に改良してほしいですね。

この事により、振駒で先手を取った場合、初手や3手目に変態的なチョイスで、

「あえて後手を引く」ような良い意味「懐の広い指し手」が増えるのでしょうが、

観戦している側からすればとても面白いので、悪い話でもないかと。。。

目指せ、月下の棋士。








プロ棋士の森内俊之九段は

「将棋は、先手がやや有利だと思います。極論すれば、先手は相手に関係なく、最善手を重ねていけば勝てる」(2006年10月1日 神奈川新聞より)

と仰っています。



また渡辺明竜王は

「もともと将棋は互角なんだから、先手勝率53%なんて大したことない」(『イメージと読みの将棋観』)

と仰っています。



以上のコメントから推察すると、

将棋は先手が有利なのは確かなようですが、その差は「ほんの少し」程度だと思われます。

その為、昨年度のように後手が勝ち越すことも有り得るということでしょう。

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